【体験談】トラック運転手になって後悔したくない!知っておきたいポイントを徹底解説

筆者は元トラック運転手です。

筆者にとってトラック運転手は天職とも呼べる仕事だったので『キツイなぁ』と感じることはあっても『トラック運転手にならなければ良かった』と思ったことはありません。

しかし筆者の仲間で異業種から転職してきた人の中には『転職なんてやめておけばよかった』『こんなはずじゃなかった』と後悔していた人が見受けられました。

彼らはなぜ後悔することになったのか、筆者が話を聞く中で彼らに共通していた特徴や条件を基に、トラック運転手になる前に知っておきたいポイントをご紹介します。

また合わせて後悔しないための方法も伝授しますので、これから転職を検討されている方はぜひ参考にしてください。

トラック運転手になって後悔する原因と理由

トラック運転手になって後悔する原因や理由は、主に5つあります。

どんなことで後悔することになるのか、一つひとつ解説していきましょう。

思ったより給料が安い

トラック運転手になって後悔する最大の理由は、思ったよりも給料が安いということです。

トラック運転手の給料は職種によって異なります。

一般の方のイメージするトラック運転手は、大型の長距離運転手であることが多いですが、未経験で転職をする人でいきなり大型の長距離運転手をこなせる人はいません。

大型の長距離運転手は、確かに運送業界の中でも高い給与水準です。

しかし他の職種の場合は、長距離の大型運転手よりも給料が安いことがほとんどでしょう。

思い描いている仕事と実際に行う仕事のギャップは、給料の差に反映されます。

思ったよりも給料が安いという点は、転職者の後悔に繋がりやすい理由の一つです。

仕事内容がキツい

実際にトラック運転手の仕事に就いてみて、仕事内容がキツいというのも後悔する原因になります。

トラック運転手の仕事は決して楽ではありません。

体力勝負の部分も多く、自己管理も厳しくすることが必要。

自分ではできると思っていたものの、実際に仕事をしてみたら思っていたよりもキツかった…という人は多いものです。

『トラック運転手』という同じ呼称でも、勤務する会社や乗るトラックの大きさ、運ぶ荷物によって仕事内容が異なります。

事前に確認をしなかったり、知識のないまま転職してしまったりすると、後悔することになりかねません。

労働時間が長い

トラック運転手…特に長距離の運転手の場合は、労働時間が長くなります。

他の職種でも思わぬ事故渋滞や工事での迂回など、時間を要してしまうことが多いもの。

残業時間を含めると労働時間が長くなる傾向は否定できません。

一般の会社員のように、決まった時間から決まった時間まで働けば帰れるという仕事ではないことを、しっかりと理解しておく必要があります。

労働時間が長いということは、身体的・精神的にキツいものです。

トラック運転手の職種によっては、労働時間が不規則だったり長くなったりすることがあるので、思ったよりもキツいと感じる原因になります。

休みが取りづらい

トラック運転手は休みが取りづらいというデメリットもあります。

原因は運送業界全体が抱えている人手不足。

代替要員を確保しておくことが非常に難しいからです。

事前に自分の運ぶ荷物を積んでいる場合などは、なかなか休みが取れないということになってしまいます。

体調不良や身内の不幸など、どうしようもない場合は別ですが、長い連休などは他の仕事に比べると取りにくいため『別の仕事にしておけば良かった』と感じる人も少なくありません。

ブラック企業だった

残念なことに、運送業界にはブラック企業と呼ばれる会社が存在します。

違法に近い労働時間や安い賃金など、ブラック企業に入ってしまうと体力も金銭も搾取されることに…。

ブラック企業は『いかにも』というところは少なく、表向きはわからない会社が多いので、特に運送業界未経験の方が見抜くのは難しいものです。

実際に働いてみて『こんなはずじゃなかった』と後悔しても、ブラック企業を辞めるのはさらに困難なため、どんどんと深みにはまることになります。

トラック運転手に頑張って挑戦しても、会社のせいで後悔することもあるのが現実です。

トラック運転手になるために知っておきたい5つポイント

トラック運転手になって後悔しないためには、あらかじめトラック運転手の仕事内容や給与などをしっかりと知っておくことが重要です。

『こんなはずじゃなかった』ということのないように、基礎的な知識を押さえておきましょう。

トラック運転手には複数の職種がある

トラック運転手には複数の職種があります。

同じトラック運転手でも職種によって仕事内容が異なるため、自分がどんな仕事をしたいのかを明確にしましょう。

トラックの大きさ・小型(積載量2t以下)
・中型(積載量4tクラス)
・大型(積載量10tクラス)
トラックの種類・平ボディ
・バンボディ
・保冷車
・冷凍冷蔵車
・ウイングボディ
・ダンプ車
・トレーラー など
トラックを使用した業務・荷物の輸送・配送
・宅配
・引っ越し など
所属する企業・運送会社
・メーカー
・宅配会社
・引っ越し会社 など
担当する業務内容・長距離輸送
・エリア配送
・集荷
・荷積み・荷下ろし など

トラック運転手は、職種の大分類では、サービス・販売系に属し、小分類では、運輸・配送・倉庫関連に分類されますが、運輸や配送・倉庫関連の仕事を行っているのは、運送業だけではありません。

製造業・農林水産業・商業など、業界・業種・所属する企業によって、さまざまな職種に分かれます。

自分のイメージしているトラック運転手はどの業界のどの職種なのかを、しっかりと見極めることが大切です。

トラック運転手の仕事内容

トラック運転手の仕事内容は、職種によって異なります。

職種仕事内容
長距離輸送荷主から請け負った荷物を所定の配送先まで届ける
ルート配送特定の荷主から特定の配送先へ荷物を届ける
宅配便個人宅や会社・店舗などへ請け負った荷物を届ける
引越し荷物の運び出し・搬入・設置・梱包・輸送を行う
店舗配送物流センターから各地の店舗へ商品を配送する
集荷依頼のあった個人宅や企業へ荷物を受け取りに行く
荷物の積み下ろし運ぶ荷物をトラックに積み込む⇒配送先で積み込んだ荷物を下す

自分がトラック運転手としてどんな仕事をしたいのか、転職前に理解しておきましょう。

トラック運転手の平均給与

トラック運転手の平均給与に関しては、2019年に全日本トラック協会が行った調査結果があります。

職種(一般)2019年・平均賃金(円)2018年・平均賃金(円)対前年比(%)
男性運転者平均335,700338,50099.2
男性・けん引運転者383,500391,50098.0
男性・大型運転者356,000355,100100.3
男性・中型運転者282,800297,10095.2
男性・準中型運転者284,900294,40096.8
男性・普通運転者282,000294,40095.8
女性運転者平均274,400294,70093.1
女性・けん引運転者348,300344,500101.1
女性・大型運転者320,200316,200101.3
女性・中型運転者247,700279,00088.8
女性・準中型運転者291,200281,500103.4
女性・普通運転者216,200263,10082.2

参考:「2019年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」について | 全日本トラック協会

この調査結果からもわかるように、トラック運転手の平均賃金は運転するトラックの大きさや職種によって異なります。

特別な免許が必要になるけん引・大型のトラックドライバーは、全体平均を上回る給料になっており、年収に換算すると他職種よりも100万円以上多くなる計算です。

また会社の規模によっても給料の金額は異なりますので、転職前に平均賃金より下回っていないか、妥当な金額なのかを調べておきましょう。

トラック運転手のメリット・デメリット

トラック運転手のメリット・デメリットを理解しておくことで、転職後のギャップを埋めることができます。

【トラック運転手のメリット】

  • 未経験でも挑戦しやすい
  • 人間関係に煩わされない
  • 年齢・学歴不問
  • 職種によっては高収入が期待できる
  • 自分で時間の管理ができる
  • 好きなことを仕事にできる など

【トラック運転手のデメリット】

  • 時間が不規則になりやすい
  • 職業病に悩まされる
  • 事故のリスクがある
  • 体力的にキツい
  • お酒を飲めない
  • 連休が取りにくい など

どんな仕事でも同じですが、必ずメリット・デメリットがあります。

デメリットを強く感じる場合は、適性がない=向いていないということです。

自分の資質や性格がトラック運転手に適しているかどうかを見極めなければいけません。

運送業界に多いブラック企業の見分け方

運送業界にはブラック企業が存在します。

業界内の転職であれば、『あの会社はヤバい』などと意外に情報が回っていることがあるので、回避することが可能です。

ただし異業種から未経験で転職する人にとっては、見極め方がわからないことが多いでしょう。

運送業界でブラック企業と呼ばれる会社には特徴があります。

  • 常に求人が募集されている
  • 給与が相場よりも大幅に高い設定になっている
  • 手続きせずすぐに働ける
  • トラックが古くボロボロ
  • 車庫に止まっている従業員の車が古い&汚い
  • 担当者・受付など社員の感じが悪い

など、冷静に考えれば会社としてあるまじき状態になっているのです。

面接などで会社に行って実際にわかることもあれば、情報収集の段階でわかることもあります。

希望する会社におかしな点はないか、必ず転職を決める前に確認することが重要です。

トラック運転手になって後悔しないための方法

トラック運転手になって後悔しないためには、転職前に行うべきことがあります。

せっかく転職をしたのに早期離職…とならないための方法をご紹介しましょう。

トラック運転手になりたい理由を明確にする

自分はなぜトラック運転手になりたいのか、選んだ理由やキャリアビジョンなどを明確にすることは非常に重要です。

何のために転職をするのか、どんな条件を最優先したいのかを自分なりにピックアップしてください。

  • 収入を上げたい
  • 車の運転が好きなのでトラックを運転する仕事に就きたい
  • スキルアップをしたい

など、トラック運転手になりたい理由は人によって異なります。

トラック運転手になりたい理由を叶えられる条件の会社を選ぶことが転職成功の近道です。自分なりの『トラック運転手になりたい理由』を明確にしましょう。

情報収集を徹底的に行う

トラック運転手になって後悔しないためには、会社・仕事内容・給料・適性などに関して情報収集を徹底的に行いましょう。

ポイントは複数の媒体で収集を行うことです。

  • ハローワーク
  • Webサイト
  • ホームページ
  • 会社パンフレット
  • フリーペーパー
  • 実際の企業訪問

募集要項に不自然な点はないか、頻繁に募集が出ていないかなどを比較してください。

特に重視したいのは、実際の企業訪問。

自分の目で確かめて、少しでも違和感があれば転職は再検討が必要です。

自分の適性を分析する

トラック運転手になりたいという気持ちだけではなく、自分がトラック運転手に向いているのか、適性を分析しましょう。

トラック運転手に向いている人の資質トラック運転手に向いていない人の資質
・運転が好き
・単純作業が苦にならない
・孤独が好き
・体力に自信がある
・自己管理ができる
・責任感がある
・ストレス耐性がある
・注意力・集中力を保てる
・短気・イライラしやすい
・運転が苦手・嫌い
・孤独に耐えられない
・マナー・モラルがない
・規則的な勤務形態を望んでいる
・自己管理が苦手
・体力がない
・ストレス発散が下手

トラック運転手は向き不向きのハッキリとした仕事です。

向いている資質の多い人にとっては天職となり、向いていない資質の多い人にとっては後悔する原因となります。

自分自身を見つめ直し、しっかりと適性を分析してください。

経験者に話を聞く

経験者に話を聞くことも重要な方法の一つです。

複数の媒体でも得られない貴重な情報を入手することができるでしょう。

ただし注意したいのは、冷静な第三者として聞くこと。

辞めた人は必要以上に悪く言いますし、現役運転手は良いところばかり言う傾向があります。

どんな事情が背景にあるのかを考慮した上で、経験者に話を聞いてみてください。

転職エージェントを利用する

運送業界に精通した転職エージェントを活用することも、後悔しないためには良い方法です。

転職エージェントは、個々の転職活動では得られない多くのメリットがあります。

  • 無料で利用が可能
  • 担当者が企業との調整を行ってくれる
  • 内部情報が事前に入手できる
  • 転職に関する相談ができる
  • 書類の添削や作成のアドバイスをしてくれる
  • 条件交渉の代行をしてくれる

異業種から未経験で転職する人の場合、情報収集の手段が少なく、よくわからないまま転職活動を続けてしまう傾向があります。

転職エージェントを活用することで、キャリアアドバイザーに転職の相談を行うことができるので、後悔しない転職を実現することができるでしょう。

まとめ

トラック運転手になって後悔しないためには、徹底した情報収集と自己分析が欠かせません。

せっかく転職をしたのに後悔することは避けたいもの…トラック運転手はやりがいのある素晴らしい仕事ですが、適性や会社を見誤ることで後悔することに繋がってしまいます。

情報収集に不安のある方や未経験で挑戦しようという方は、ぜひ転職エージェントを利用しましょう。

ドライバーコネクト」では、業界に精通した専任のスタッフが手厚いサポートで転職や就職をフォローし、条件や希望に合った仕事探しをお手伝いいたします。 トラック運転手で頑張ってみたいという人は、ぜひ当サイトへお気軽にご相談ください。