【2022】ドライバーへ転職して後悔したことは?現役ドライバーたちが伝えたいこと

筆者は元トラックドライバーです。

運送業界は転職志向が高く、未経験で転職してくる人や業界内での転職も当たり前のように行われています。

長年トラックドライバーとして勤務してきた中で、転職を後悔したことも多くありました。

筆者の仲間は現在も現役として働いています。

今回は現役のドライバーに『転職して後悔したこと』について話を聞いてみました。

これから運送業界への転職を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

ドライバーへの転職で後悔する3大理由

業者

ドライバーに転職をしてどんなことを後悔するのか…実際にドライバーとして働いていた筆者の経験を元に、3つの理由をご紹介しましょう。

身体がキツい

もっとも大きい理由として挙げられるのが、身体がキツいということです。

長距離を担当していた時期は、やはり睡眠不足や生活リズムの変化に身体がついていかず、キツいと感じることが非常に多くありました。

また運ぶ荷物によっては重い・長いなど、積み降ろしに体力を使うことも少なくありません。

フォークリフトを使ったパレット積みや、カゴ車に収められている荷物の積み込みは比較的楽なのですが、物によっては自分の手で積み降ろしをしなければいけません。

俗にいう『手積み手降ろし』です。

筆者が一番キツかったのは、乳製品の配送でした。

牛乳やジュースなどの液体は非常に重く、冷蔵品だったため積み込みや納品は常に冷蔵庫状態…寒くて体が動かないことに加え、重い荷物の積み下ろしは非常に過酷でした。

体力に自信があっても、走る距離や扱う荷物によっては、身体が悲鳴を上げます。

仕事内容と給料が見合わない

運送業は社会生活の基盤を支えるエッセンシャルワーカーです。

誰かがやらなければいけない仕事・いなければ困る仕事なのですが、なぜか給料が見合っていないことがあります。

運送業界には残念ながらブラック企業が存在し、一般的な会社とはかけ離れた条件で従業員を雇っているので、ブラック企業とは知らずに入社してしまうと、低賃金で負担の大きな仕事をする羽目になるのです。

筆者の仲間にはブラック企業を辞めて転職をしてきた同僚がいました。

走る距離も休日も勤務時間もほとんど変わらない条件であったのに、前職では今の会社の7割程度の給料しかもらえなかったと言っていました。

そもそも好待遇でなければいけないはずなのに、なぜか低賃金の運送会社は後を絶ちません。

大手運送会社の労働環境や待遇はかなり改善されてきましたが、中小企業の場合は割に合わない給料で働かなければいけない現実があります。

人間関係が希薄

トラックドライバーのメリットの一つとして、煩わしい人間関係に悩まされないことがあります。

しかしそれは裏を返すと、人間関係が希薄になりがちということでもあるのです。

筆者が勤務していた運送会社でも、

  • ちょっとした愚痴を言い合える仲間がすぐそばにいない
  • 一人の時間が長すぎて退屈

という声はよく聞かれました。

特に長距離のドライバーの場合は、基本的に一人の時間がメインなので、なかなか仲間との交流を持つことが難しくなります。

嫌なヤツと顔を合わせる時間が少ないことと併せて、仲の良い人との交流もあまり持てないことが我慢できない場合は、精神的にキツいと感じてしまうでしょう。

現役ドライバーでも後悔した?転職に関するインタビュー

筆者の仲間たちは現在も現役ドライバーとしてバリバリ働いています。

基本的にドライバーの仕事が好きで、他の仕事には目もくれずに働いている仲間ばかりなのですが、彼らにも転職で後悔したことがあったのか…今まで聞いたことのない本音をインタビューしてみました。

Aさんの事例:思ったより身体がキツい!

【Aさんのプロフィール】 50代男性大型で長距離と中距離の配送を担当未経験で運送業界に転職

Aさんは筆者の教育係としてお世話になった先輩ドライバーです。

高校卒業後、フリーターを続けていたのですが、もともと車に興味があったことと、知り合いからの紹介で運送業界へ転職をしてきた経緯があります。

Aさん

「俺はまったく運送業界を知らないで転職をしたタイプ。知り合いから紹介はされたけど、その知り合いも運送業経験者ではなかったから、入社してからキツいなと思ったことは山ほどあったね。

一番キツいと思ったのは、引越しかな。とにかく繁忙期の引越しはどんな仕事よりも身体がキツかった。長時間の運転とかは苦にならないんだけど、引越しは1日に何件もこなさなくちゃいけないし、新築の場合はヘトヘトになるほど気を使うしね。楽しいっていう人もいるけど、向いていないなと思って長距離と中距離の担当に変えてもらったんだ。

それでも若い頃は1日寝れば平気だったけど、40代後半くらいからは常に疲れが残ってる感じがする(笑)体力には自信があった方なのに、身体はキツいと思うよ。

車の運転が好きだから、仕事自体は嫌じゃないんだけどね。」

Bさんの事例:入社した会社がブラック企業だった!

【Bさんのプロフィール】 40代男性ゲート車で中距離の店舗配送を担当他の運送会社からの転職

Bさんは筆者の後輩にあたる人で、壮絶なブラック企業から転職してきた経緯がありました。

精神的に追い込まれた経験があるにも関わらず、よくドライバーを続けているなと感心させられた後輩の一人です。

Bさん

「話すのも嫌なくらい、とんでもないブラック企業にいました(笑)上司のパワハラなんていつものことだったし、とにかく金に汚い会社だったので、いろんな理由をつけては給料から天引きしたり残業代を未払いしたりすることも普通になってたんです。自分が辞めるきっかけになったのは、相手から追突された事故。保険会社を通さないで相手のドライバーに脅迫まがいの交渉をして、挙句の果てにはトラックの修理代を自分が負担しろと言ってきたんです。

それまでも残業代の未払いがあったり、給料が遅れたりしたこともあって、ちょっと不信感は持ってたんだけど、そのことが決定打になりました。

辞めたいって言ってからはさらに地獄で、いろんな嫌がらせをされてちょっと病んじゃって。労基署とかに相談もしたけど、結局何にも変わらなかったので、強制的に辞めたって感じです。今はおかげさまで楽しくやってるけど、ああいう会社があるだけでドライバーは不幸だと思うんです。業界のイメージも悪くなりますよね。」

Cさんの事例:話せる相手が欲しい!

【Cさんのプロフィール】 50代女性3t車でルート配送を担当営業職からの転職者

Cさんは筆者の先輩にあたる女性ドライバーです。

営業職をしていたときに離婚をして『子どものために稼ぎたいから』と運送業界に飛び込んできた経緯を持っています。

Cさん

「基本的に稼ぎや仕事内容には不満はないかなぁ。でも話し相手が欲しいよね。今でこそ他者通話とかで仲間内と話しながら作業したりできるけど、昔は無線だったし(笑)私は女社会のドロドロした保険の営業所にいたせいか、人間関係が悪い職場はこりごりだと思ってて、ドライバーはとっても居心地が良いんだよね。でもたまに嫌なことがあったときとか、ちょっと愚痴を言いたいときなんかに誰も話し相手がいないとちょっと寂しいなって思う。

会社の人と飲みに行く機会だって忘年会ぐらいでしょ。営業職をやってたときは、会社帰りにみんなで飲みに行ったりしてたから、一人の時間が多いことに慣れるのに時間がかかったかな。

未だにもっと仲間と話せるほうが楽しいなって思うことはある。辞めるつもりはないけどね。」

これから転職する人に現役ドライバーが伝えたいこと

人材不足に悩む運送業界…少しでも転職希望者が増えてほしいというのは、現役ドライバーにとって切実な願いです。

これから転職を検討している人に向けて、現役ドライバーからのアドバイスをご紹介しましょう。

Aさん:ドライバーは体力勝負!自己管理を徹底して

「自分もそうだけど、ドライバーはどんな仕事でも体力が必要。それと健康かな。どんなに稼げる仕事でも、身体壊したら続けていけないからね。特に長距離ドライバーは自己管理が大事。最近はスマホがあるせいで退屈はしなくなったけど、睡眠時間が少なくなる傾向にある(笑)自分で自分の身体を労わって、常にベストの状態で働けるように心がけるのがポイントだと思う。若いうちは無理ができるけど、長く続けていくのであれば若いうちの無理が年いってから影響することもあるからね。

トラックドライバーはやりがいのある仕事だから、他の仕事からでもどんどん挑戦してほしいと思うし、新人の育成ができるような環境を業界全体で作っていくことも必要だと思う。」

Bさん:転職は一人でやらずにプロに相談するべき

「自分が転職するときにお世話になったのが、運送業に詳しいアドバイザーがいる転職エージェントだったんです。もうブラック企業はこりごりだと思ってて、でも自分で見抜ける自信がなくて。たまたまネットサーフィンしてるときに見つけたところに登録してみたら、いろいろわからないことを教えてくれて、とっても助かったんです。

運送業界はいろいろな会社があるし、中には詐欺まがいの求人出して人集めてるような会社もある。特に他の業界から転職するのであれば、なおさら一人で転職活動するよりも、プロに相談するべきだと思います。」

Cさん:一人の時間って結構苦痛…相談相手を見つけて

「トラックドライバーは一人の時間が長い仕事。だからこそ何かあったときに相談できる相手を見つけてほしいですね。私の場合は女性ドライバーの多い職場なので、比較的恵まれているけど、中には男性ばかりの職場もあるから、入社する前に社員の男女比とかを聞いてみるのも良いと思う。〇〇(筆者)も最初は男性ばっかりで困ったと思うし、中には女性を排除したがるような昭和のオヤジ連中もいるからね(笑)

女性のドライバーもだいぶ増えてきて、SNSとかで繋がれるケースもあるんだけど、やっぱり身近に相談できる相手は作った方が良いと思うな。遠くの親戚より近くの他人…ってやつ?できれば同じ会社に信用できる同僚がいると、心強いよね。」

ドライバーへの転職で後悔しないためにできることとは?

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ドライバーへの転職は、現役ドライバーでも後悔したことがあるというのが現実です。

どんな仕事でも同じかもしれませんが、特に運送業界・トラックドライバーへの転職で後悔しないためにできることを3つピックアップしてみます。

業界・仕事内容に対する知識をつける

ドライバーへの転職で後悔しないためには、まず業界や仕事内容に対する知識をつけることが肝心です。

運送業界には専門用語や隠語があり、未経験者が聞いてもわからないことがあります。

面接で言われた内容がよくわからないのでは、入社の決定も危ういものに…。

運送業界に対する知識をつけることで、仕事内容などを分析することができます。

会社を見極める目を養う

残念ながら、運送業界にはブラック企業が存在します。

前述のBさんのように、心身共に追い込まれてしまう例も少なくありません。

ドライバーへの転職で後悔しないためには、自分の希望している会社がブラック企業かどうかを見極める目を養うことが大切です。

  • 常に求人が行われている
  • 担当者・受付などの感じが悪い
  • トラックが汚い&古い
  • 従業員の自家用車が汚い&古い

など、会社を注意深く観察するだけでわかることもあります。

希望する会社の情報収集は徹底的に行いましょう。

転職エージェントを利用する

運送業界・ドライバーの仕事に精通した転職エージェントの利用は、後悔しない転職のために非常に有効な方法です。

転職エージェントは、個人の転職活動では得られない多くのメリットがあります。

  • 担当者が企業との日程調整や条件交渉を行ってくれる
  • 内部情報が事前に入手できる
  • 転職相談ができる
  • 書類作成が簡単にできる

特に未経験の方や転職回数が少ない方の場合、転職に関するノウハウをよくわからないまま転職活動を続けてしまう傾向があります。

転職エージェントを利用することで、プロのアドバイザーにさまざまな相談をすることができるので、後悔しない転職を行うことができるでしょう。

まとめ

ドライバーの仕事は決して楽な仕事ではありません。

現役のドライバーでも後悔することがあって、それはさまざまな状況から生まれたものです。

これから運送業・ドライバーへ転職を検討されている方は、現実をしっかりと見つめ、業界のことだけではなく自分の適性や性格を知ることも重要なポイントといえるでしょう。

運送業へのより良い転職を希望される方は、ぜひ当サイト「ドライバーコネクト」にご相談ください。 業界に精通した専任のスタッフが、手厚いサポートで転職をフォローし、条件や希望に合ったドライバーの転職をお手伝いいたします。