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トラックドライバーの仕事が楽しい理由
筆者が「トラックドライバーの仕事が楽しい!」と言い切るには、それなりの理由があります。どのような理由があるのか、元同僚の事例なども含めて詳しく解説していきしましょう。
さまざまな種類のトラックに乗れる
トラックドライバーは、さまざまな種類のトラックに乗ることができます。
小型トラック | 積載量2t以下 | 平ボディ バンボディ 保冷車 冷凍冷蔵車 |
中型トラック | 積載量4tクラス | 平ボディ バンボディ ウイングボディ 冷凍冷蔵車 幌ウイング など |
大型トラック | 積載量10tクラス | 平ボディ バンボディ ウイングボディ 冷凍冷蔵車 など |
トレーラー | けん引車 | セミトレーラー フルトレーラー キャリアカー 特殊トレーラー など |
特殊仕様のトラック | 事業内容や運搬物に合わせて特殊な形状にしたトラック | ダンプ タンクローリー 液糖タンクローリー バルク車 水素運搬車 ミキサー車 塵芥車 馬運車 ダブルキャブ 鉄道コンテナ 散水車 ダンプローダー ウォークスルー など |
トラックドライバーの運転するトラックは、勤務する会社の業種や運搬する物によって、実に多くの種類があります。同じ4tクラスのトラックでも、バンボディやウイングボディと冷凍冷蔵車では車両の大きさがまったく異なり、ドライバーの業務内容も違うのです。
トラックドライバーといっても業務内容は一つではないため、部署異動や転職でさまざまなトラックに乗ることができます。
煩わしい人間関係に悩まされずに済む
トラックドライバーは、煩わしい人間関係に悩まされずに済むことが多いです。社内で長時間一緒に仕事をするわけではなく、トラックを運転しているときは基本的に一人。だからといって、決して社内の人間と仲が悪いわけではありません。
筆者の同僚は、皆どちらかというと人付き合いの苦手なタイプが多かったですが、詰所(ドライバーの休憩所)では、仕事の愚痴や上司の悪口、配送中の出来事などを楽しく話していました。
筆者は大手から中小企業まで、4つの運送会社に勤務したことがありますが、ドライバー同士のトラブルやよくある派閥争いなどは経験がありません。一人になれる時間が多いことで、余計な軋轢(あつれき)が少ないのだと思われます。
職種によっては高収入が期待できる
トラックドライバーに職種があることは既に紹介しましたが(※『トラックドライバーに「向いてる人」「向いてない人」は?』)、職種によっては高収入が期待できることもトラックドライバーの魅力です。
- 長距離ドライバー
- 夜間帯の配送ドライバー
- 大型・けん引のドライバー
などは、トラックドライバーの中でも高収入であることが多いです。免許を持っていることや働く時間帯、走行距離などが理由ですが、勤務する会社の給与体系によっては、歩合給が大きく影響することも考えられます。
日本全国津々浦々いろいろな所へ行ける
トラックドライバーは、日本全国さまざまな所へ行けることも楽しさの理由です。
ルート配送や宅配の場合は異なりますが、長距離のドライバーは配送先がたくさんあります。筆者は関東の会社から北海道・沖縄以外はすべて行くことができました。
初めて走る高速道路・配送先の担当者の方言・その土地ならではの特産品などに触れることができるのは、楽しみ以外の何物でもありません。時間に余裕があるときは、名物料理を食べることができたり、お土産を買ったりすることもできました。
仕事でありながら半分観光……そんな気持ちで走れる楽しさは、トラックドライバーにしかない醍醐味といえるでしょう。
自分で時間の管理ができる
トラックドライバーは、自分で時間の管理ができることもメリットです。特に、長距離ドライバーの場合は、荷下ろしの時間までに到着することは必須ですが、途中の休憩などは自分で決めることができます。
車中泊することもありますが、寝起きする時間も自分で管理し、ある程度は自由です。時間から時間まで、スケジュールがきっちりとした仕事とは違った面も、トラックドライバーの仕事の魅力といえるでしょう。
好きな音楽を聴きながらドライブ気分で仕事ができる
運転中、好きな音楽を聴きながらドライブ気分で仕事をすることができます。職種や配送する物によって、荷下ろしや積み荷が大変なこともありますが、運転中は自分で楽しむことが可能です。
音楽を聴いたり、ラジオを聴いたり、中にはグループ通話で仲間と連絡を取りながら走る人もいます。昔は無線でしたが、今はスマホの時代。さまざまな使い方が増えたことで、さらに運転中の楽しみ方も多岐にわたるようになりました。
オフィスワークの場合は、なかなかできないこと……トラックドライバーならではのメリットです。
学歴不問!やる気と免許があれば仕事が務まる
トラックドライバーは、基本的に学歴不問です。大変な仕事ではあるため、ある程度のやる気が必要なのと、トラックを運転する免許があれば、勤務することができます。
「運送会社では学歴より事故歴の方が重要」というのは、トラックドライバーあるあるです。学歴に応じて給料が違うということもありませんし、学閥なんて存在しません。
トラックドライバーとしてのスキルをアップさせる方が大切な業界ですので、挑戦しやすい職種といえるでしょう。
トラックドライバーの仕事が楽しいと思える人はどんな人?
どんな仕事にも向き・不向きはあるといわれます。トラックドライバーも例外ではありません。どんな人が、トラックドライバーの仕事を楽しめる要素を持っているのでしょうか?
運転が好きな人
絶対に必要なのは、運転が好きなことです(筆者が正にこの部類でした。車さえ運転できるなら何も苦にならず、多少タイトなスケジュールでも嫌だと思ったことはありませんでした)。
トラックドライバーは業務の大半が車を運転すること。運転が嫌いな人は向いていません。
運転が好きであれば、長時間でも長距離でも、トラックドライバーの仕事自体が楽しいと思えます。
体力に自信のある人
体力に自信がある人も、トラックドライバーの仕事を楽しめる資質を持っているといえるでしょう。
職種にもよりますが、荷物を手積み手降ろししなければいけない場合などは、かなりハードな業務になります。また、どんなに運転が好きであっても、長時間の運転には体力が必要です。
体力があれば、いろいろな仕事をこなしても、楽しいと思える余裕が持てます。
責任感のある人
責任感のある人は、トラックドライバーに向いています。どんな仕事にも共通することですが、自分の仕事に責任を持つことは非常に重要です。
特にトラックドライバーの場合は、お預かりした荷物を迅速かつ安全に配送先へ届けなければなりません。事故を起こして遅延したり、自己管理ができずに体調を崩したりするのはご法度です。
日頃の生活も含めて、仕事に責任を持って取り組める人は、トラックドライバーの仕事も十分に楽しめるでしょう。
単独行動が好きな人
単独行動が好きな人は、思う存分トラックドライバーの仕事を楽しめます。
トラックドライバーは基本的に一人でいることが多い仕事です。一人の時間を楽しめる人、他人との交流がなくても気にならない人であれば、移動・待機時間なども苦になりません。
筆者の同僚たちには人嫌いなタイプも多くいました。でも、お互いに余分な接点を持たないだけで、仕事に関しては皆きっちりとこなしていたので、とても居心地が良かったです。
前の職場でいじめられて転職してきた若い男の子は、「こんなに働きやすい環境があったんだって感激した」と話していました。反対に、誰かと常に接点を持ちたい人、チームでの仕事が好きな人には厳しい仕事と感じられるはずです。
移動が苦にならない人
移動が苦にならない人・知らない土地へ行くのが楽しいと思える人は、トラックドライバー向きです。
- 運転は好きだけど知らない道はあまり走りたくない
- ナビがあっても長時間の移動は好きではない
という人は、トラックドライバー、特に長距離のドライバーには向いていません。
- 知らない土地に行くのが楽しい
- 初めての道を走るのが好き
- 長時間の運転でも移動が苦にならない
という人は、トラックドライバーの仕事で十分楽しめる要素を持っているといえるでしょう。
トラックドライバーの仕事をもっと楽しむための方法
「トラックドライバーの仕事を楽しんでいる」という人にも、さらに楽しみを増やす方法があります。どんなことでトラックドライバーの仕事がもっと楽しくなるのでしょうか?
資格・免許を取得して給料アップ
トラックドライバーも、スキルアップを図ることで給料を上げることができます。
- 中型自動車運転免許
- 大型自動車運転免許
- けん引免許
- 玉掛作業者
- フォークリフト運転技能者
- 危険物取扱者
- 運行管理者
など、資格を持っているだけで資格手当がもらえるものや、基本給自体が上がるものもあります。資格を活かして転職することで年収が1.5倍になった同僚もいました。
給料が上がればやりがいを感じることもできるので、仕事自体ももっと楽しくなります。
短・中距離ドライバーから長距離ドライバーへ転身
トラックドライバーの王道、長距離ドライバーへの転身も、仕事をさらに楽しむ方法です。
長距離ドライバーは、短・中距離ドライバーよりも稼げるケースが少なくありません。新たに免許を取得することが必要になることもありますが、見返りは十分です。
運転が好きで長距離の移動が苦にならないという人には、ぜひチャレンジして欲しいと思います。
高収入が見込めるなら独立
実際にトラックドライバーとして勤務した後、独立するケースもあります。
筆者の知人では、大手宅配会社のセンター間輸送を担当していた人が、宅配専門の軽貨物の会社を起業しました。トラックドライバーとしての仕事とは少々異なりますが、独立という道もあるんだと思えた事例です。
以前は4tトラックやダンプを自分で購入し、運送会社に持ち込んで働いている個人事業主の人も多くいました。景気に左右されることもありますが、選択肢の一つとして知っておいても良いかもしれません。
楽しいことばかりではない?トラックドライバーのデメリット
トラックドライバーの楽しさについて紹介してきましたが、メリットばかりではないのが現実です。知っておきたいデメリットについてもお伝えしましょう。
時間が不規則
トラックドライバーのデメリットは、時間が不規則なケースがあることです。職種により異なりますが、夜間配送や土日祝日の配送がある会社も存在します。
また長距離の場合は、車中泊を余儀なくされることもあり、「なかなか家に帰れない」という人がいることも事実です。オフィスワークのように9時~17時というわけにはいかないので、そのことはきっちりと覚悟しておく必要があります。
腰痛や痔に悩まされる
トラックドライバーの職業病ともいうべき、「腰痛」や「痔」に悩まされることもあります。
筆者の同僚では、腰痛のない人はいませんでした。症状の強弱はありましたが、40代以降のほとんどの同僚は腰のサポーターを着けて仕事していました。
また、痔の手術の確率も高いです。ずっと座っていることが原因なので、トラックドライバーだけではなくタクシーの運転手などにも多い疾患で、ひどい人は座るのも辛くなります。
仕事を頑張れば頑張るほど、職業病になってしまうことがあるのもデメリットの一つです。
毎日家に帰れないこともある
移動距離によっては、毎日家に帰れないこともあります。家族のある人は、家族の理解がないと少々やっかいなことになるかもしれません。
筆者の同僚には、生まれたばかりの子どもがいて、今でいうワンオペ育児に奥さんがぶち切れたことがありました。
筆者の場合はトラックドライバー同士の家族なので問題はありませんでしたが、それでも会わない日が多いというのは、家族にとって不安やストレスの原因になることもあります。同じトラックドライバーでも職種によって変わるので、応募する際にきちんと確認をすることが大切です。
まとめ
トラックドライバーはとても楽しい仕事です。トラックドライバーの仕事はキツイと思われがちですが、楽しい・やりがいがある・スキルアップができるというメリットがたくさんあります。 トラックドライバーの仕事には、選択肢がたくさんあります。より良い転職につなげるために、ぜひ当サイトにご相談ください。きっと自分に合ったトラックドライバーの仕事が見つかるはずです。