【2022】運送会社の志望動機の書き方&ポイントは?履歴書での注意点

転職活動の際に必ず提出する履歴書。運送会社の場合も例外ではありません。

同業種・異業種どちらの転職者の場合も、採用担当者は志望動機を重要視しています。どれだけの意欲があるのか、どんなきっかけで運送会社への転職を考えたのか、具体的かつ前向きな内容を求めているのです。

そこでこの記事では、運送会社への転職で重要視される志望動機の書き方について、詳しくご紹介します。失敗のない履歴書が作成できるよう、ぜひ参考にしてください。

運送会社の仕事内容

最初に、運送会社のトラックドライバーはどんな仕事をするのか、きちんと理解をしておくことが重要です。4つのカテゴリーで仕事内容を紹介します。

トラックの大きさ・小型(積載量2t以下)
・中型(積載量4tクラス)
・大型(積載量10tクラス)
トラックの種類・平ボディ
・バンボディ
・保冷車
・冷凍冷蔵車
・ウイングボディ
・ダンプ車
・トレーラー など
トラックを使用した業務・荷物の輸送・配送
・宅配
・引っ越し など
担当する業務内容・長距離輸送
・エリア配送
・荷積み・荷下ろし など

トラックドライバーは、運転するトラックの大きさ、種類によって必要な運転免許の種類が異なります。自分の応募する会社ではどのくらいの大きさのトラックに乗るのか、自分は必要な免許を保有しているのかを確認しましょう。

運送会社への転職に求められる資質

運送会社に転職をする際には、自分の持っている資質をチェックすることが大切です。トラックドライバーは、向いている人とそうでない人がハッキリと分かれることが特徴です。

トラックドライバーに求められる主な資質には次の8点があります。

  1. 運転が好き
  2. 体力がある
  3. 自己管理ができる
  4. 責任感がある
  5. ストレスに強い
  6. 注意力・集中力がある
  7. 孤独に強い
  8. 単純作業が苦にならない

トラックドライバー(特に長距離ドライバー)は、車中泊など不規則な生活になることもあり、体力的に不安のある人は避けた方が無難な仕事です。

また、もっとも大事な点は運転が好きなことです。仕事中はほとんどハンドルを握っている職業です。運転の嫌いな人は、トラックドライバーの資質を持っていないといえるでしょう。

※トラックドライバーの仕事内容・資質に関するくわしい記事

運送会社の担当者が注目する志望動機のポイント

運送会社の採用担当者は、履歴書の志望動機に関して、どんな着眼点を持っているのでしょうか?4つのポイントを押さえておきましょう。

仕事内容をきちんと理解しているか

仕事内容をきちんと理解しているかどうかという点は、採用担当者がもっとも注目しているポイントです。特に、異業種からの転職希望の場合は、お互いの認識に齟齬(そご)がないか、仕事の特徴などを知っているかという点は重要だと捉えています。

トラックドライバーには種類があるため、事前に企業研究をし、適切な志望動機を書かないと、書類選考に通過できない可能性もあります。求人の応募要項だけではなく、応募先企業に関する情報収集を行う必要があります。

長く働き続ける意志があるか

採用担当者は長く働いてくれる社員を求めています。運送業界は深刻な人手不足の状態が続いており、少しでも定着率を上げて長く働いてもらえるような改革を進めている最中です。

平成30年に厚生労働省が発表した平成30年雇用動向調査結果の概況 によると、運輸業・郵便業においては、入職率11.7%に対し、離職率が10.5%となっています。

他の職種と比べてそれほど高い数値ではありませんが、入職率と離職率の幅があまりないことが特徴です。運送業界で長く働き続けたいという意志をハッキリと感じさせる志望動機であれば、きっと採用担当者の目に留まるでしょう。

真面目に仕事に取り組めるか

真面目に仕事に取り組めるかということも、採用担当者にとっては重要なポイントです。

トラックドライバーは運送会社の看板を背負っています。仕事自体に真面目に取り組めない人や、マナー・モラルのない人は、運送会社の評判を落としてしまう可能性があるため、敬遠されてしまいがちです。

荷主の荷物を預かり、安全かつ迅速に配送を行う…真面目さや責任感がなければ、トラックドライバーは勤まりません。志望動機自体が曖昧だったり、適当に書いてあったりするケースには、真面目さを感じることができないため、採用担当者はOKを出さないでしょう。

ストレス耐性があるか

トラックドライバーにはストレス耐性がある人が向いています。

車を運転し続けることは、思っているよりもハードです。渋滞・工事・マナーの悪い車など、その都度イライラしていては精神が持ちませんし、一人で長い距離を運転するには、孤独に強くなければいけないという面もあります。

職歴や退職理由など、他のことからもわかる点ですが、志望動機にもストレス耐性がわかる要素が含まれますので、飽きやすい・短気といった印象を持たれないようにすることが大切です。

運送会社への転職・志望動機を書く時の注意点

転職活動をしている人には、経験者(同業種)からの転職者と、未経験者(異業種)からの転職者に分けることができます。経験者と未経験者では、志望動機が大きく異なり、注意点も異なります。

ここでは経験者・未経験者が志望動機を書く時のそれぞれの注意点を紹介しましょう。

経験者の場合

経験者が志望動機を書くときの注意点は2つあります。

  • 経験や実績
  • スキルや資格

経験者が他の転職希望者たちと圧倒的な差があるのは、即戦力になれるということです。

特に、免許取得に時間のかかる大型免許や二種免許・けん引免許などを保有しているのは、育成期間を負担しなくても良いため、運送会社にとっては最高の転職者になります。

  • 配送していた内容
  • 運行していた距離

などを具体的に示し、自分が運送業界で培ったものを具体的に記載することがポイントです。

未経験者の場合

未経験者の注意点は、トラックドライバーに適した資質を持っていることをアピールすることです。

  • 体力
  • コミュニケーション能力
  • 運転スキル

などを持ち合わせていることを伝えなくてはいけません。

また、未経験者の場合は、

  • トラックドライバーになりたいと思ったきっかけ
  • 前職で培ったスキルや経験(運送業界で活かせるもの)

をより具体的かつ簡潔に書く必要があります。数値を交えて書くと具体性が増しますので、ぜひ取り入れてみてください。

運送会社の志望動機・書くべきアピールポイント

運送会社へ提出する履歴書の志望動機には、ぜひ書いて欲しいアピールポイントがあります。運転手としての資質があり、長く働いて欲しいと採用担当者に思わせるポイントを4つピックアップしてみましょう。

運転が好き

運転が好きということは、トラックドライバーには欠かせないポイントです。運転が好き・車が好き・長時間の運転が苦にならないのであれば、ぜひアピールポイントとして書いてください。

運転が好きという人は、運送会社にとって願ってもない人材です。志望動機最大のアピールポイントになることは間違いありません。

温和な性格である

トラックドライバーの資質として、温和な性格であることはとても重要です。短気でイライラしやすい人は、事故を起こしたりマナーのない運転になったりしがちで、運送会社としては敬遠したい人材です。

温和な性格の人は荷主や配送先でも感じの良い対応ができ、会社としては安心して業務を任せられる人材として期待してくれます。

周囲の人と無用なトラブルを起こしたことがない・イライラすることが少ないという人は、ぜひ志望動機で具体的なエピソードをアピールしてください。

運送会社で活かせる資格・経験がある

運送会社で活かせる資格には、次のようなものがあります。

国家資格・自動車免許(大型・中型・大型特殊・けん引など)
・フォークリフト運転技能者
・危険物取扱者
・運行管理者(貨物)
公的資格・ロジスティクス管理2級・3級
・ロジスティクスオペレーション2級・3級
・ロジスティクス経営士
民間資格・倉庫管理主任者
・物流技術管理士
・グリーンロジスティクス管理士

以上のような運送会社で活かせる資格がある場合は、積極的にアピールしてください。中には、異業種からの転職でも、資格を保有しているという人や、これから資格を取得する・勉強中という人も、運送会社にとっては欲しい人材といえるでしょう。

体力に自信がある

トラックドライバーは、体力に自信のない人は勤まりません。部活動経験やスポーツの趣味、前職の経験などで体力に自信のある人は、外してはならないアピールポイントになります。

トラックドライバーは運転だけではなく、荷物の積み下ろしなども行わなくてはいけません。長距離の運転手だけではなく、夜間配送や車中泊などを行うケースもあります。

体力に自信がある人は、必ずアピールポイントとして記載するようにしましょう。

運送会社の志望動機・書いてはいけないNGポイント

志望動機を書くのはハードルが高いと感じる人は少なくありません。しかし、書いてはいけないNGポイントだけでも知っておけば、間違った志望動機にはならないでしょう。

どんなことを書いてはならないのか、志望動機のNGポイントを4つ紹介します。

待遇面を前面に出す

待遇面を前面に出した志望動機はNGです。なぜなら、待遇面だけにスポットを当てている人は、さらに好条件な仕事があれば、転職してしまう可能性があると思われてしまうからです。

転職の理由として、待遇面は確かに欠かせない条件ですが、採用担当者が欲しいのは、長く働き続けてくれる人・会社に貢献してくれる人です。「自分の待遇だけを考えて会社を選ぶ人」というレッテルを貼られてしまうと、転職の成功は難しくなります。

待遇面が最大の理由であっても、前面に出すのは避けましょう。

ネガティブな退職理由を書く

ネガティブな退職理由は絶対に書かないようにしましょう。たとえ事実であっても、ネガティブな退職理由は、採用担当者に良い印象を与えません。

退職理由与える印象ポジティブな言い換え例
人間関係が悪かったうちの会社でももめ事をおこすかもしれない ・周囲の人とうまくやれないのでは?周囲と協力しながら仕事がしたいと思ったので~
上司が悪かった上司に対してずいぶん生意気なことを言う ・自分にも非があったのでは?自分の良いところを活かした仕事がしたいと思ったので~
実績を評価してもらえなかった事実関係を確認できない ・本当にその実績を挙げたのか?自分のポジティブな面を発揮したかったので~

上記の表に記載したように、ポジティブなことばに言い換えるだけで、与える印象は天と地ほども異なります。自分の退職理由をポジティブな言い換えにできるよう、チャレンジしてみてください。

ネットの例文をそのまま引用する

ネットにあふれる例文をそのまま引用するのは避けてください。同じサイトを見た人と文面がかぶる恐れがあり、オリジナリティに欠けてしまうからです。

採用を専門に担当している人であれば、数多くの応募書類を見ています。「あれ?この志望動機どっかで見たな?」と思われたら即NGだと思ってください。

「何を書いたら良いのかわからないから参考にする」という程度なら、まったく問題はありません。しかし、ネットの例文をそのまま引用することだけは絶対に控えましょう。

前職の批評をする

前職(会社)の批評をすることも避けるべきポイントです。転職はマイナスをプラスに変えるためのものですから、前職への批判はあって当然です。

しかし、前職の批判が志望動機というのは、担当者に良い印象を与えません。「自分勝手な人」「組織人として未熟な人」と思われてしまう可能性があります。

採用担当者が見ているのは、前向きな意欲です。前職の批判をどう活かして、これから仕事に取り組んでいくのかという姿勢を見せることが大切です。

まとめ

志望動機は、履歴書の中でも重要なポジションで、採用担当者も注目して見ています。注意しなければいけないことは、具体性を持たせること・ポジティブな内容であること・自分の長所をアピールすることの3点です。

転職者にとっては履歴書の中でも少々ハードルの高い項目かもしれませんが、志望動機でしっかりとアピールすることはとても重要です。経験者も未経験者も、自分の特性や資格・前職で培ってきた経験をいったん整理してみましょう。

その中からアピールできるポイントを探し、運送会社の転職に有利な志望動機を作成してみてください。