【2022】物流業界のおすすめ資格10選一覧!就職・転職で活用しよう

物流業界にはさまざまな職種があり、求められる資格やスキルが異なります。物流業界は異業種から転職を希望する人が多いことが特徴で、未経験でも十分に活躍できる業界です。

しかし、物流業界では活かせる資格を取得することで、さらに仕事の幅や転職の選択肢が増えることをご存知でしょうか?

今回は、物流業界で資格を取得することの重要性や、おすすめの資格を紹介します。これから物流業界への転職を検討している方、業界内でのステップアップを望んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

物流業界における資格の重要性とは

物流業界には複数の職種があります。職種ごとに必要な資格は異なりますが、各部門で必要な資格を取得することで仕事の幅が広がり、転職の際にも有利に働くことが多いものです。

物流業界で資格を取得することの重要性について、3つのポイントから解説します。

専門性が求められる

物流業界には5つの職種が存在します。

  • 保管
  • 荷役
  • 流通加工
  • 運搬・輸送
  • 情報管理

5つの職種は同じ物流業界であっても業務内容はまったく異なり、分野ごとに専門性が求められることが特徴です。中には、資格や免許を持っていないと就けない仕事もあります。

物流業界は専門性が求められる仕事が多いため、資格取得が一つの目安として認識されているという業界だといえるでしょう。

知識と経験の証明になる

資格を取得するメリットは、知識と経験の証明になることです。物流業界の転職は、各分野の経験や知識を持っている人が有利になります。

自分のスキルやキャリアを可視化するには、資格を取得することが一番の近道。未経験で物流業界へ挑戦する人も、予備知識として資格の勉強をすることで熱意ややる気をアピールすることができるでしょう。

キャリアアップに必要となる

物流業界は比較的転職意識が高い人が多く、業界自体も転職のハードルは低めだといえます。知識や経験を積み、キャリアアップをするための転職をするケースが多いのです。

同じ業界であっても、事業領域や職種が異なればキャリアを図る物差しも異なります。キャリアアップを目指す人にとって、資格取得は一つの手段に過ぎませんが、転職の際に資格を持っていることで有利かつスムーズに転職活動を勧められることも事実です。

物流業界の資格取得で注意したいこと

物流業界で資格取得をするときに注意したいポイントがあります。どんなことに注意するべきなのか、3つのポイントを紹介しましょう。

資格の種類

資格には国家資格・公的資格・民間資格の3つの種類があります。

  • 国家資格:国が認めている資格のこと。資格取得の難易度が高いため社会的信用性は非常に高い
  • 公的資格:官庁や大臣が認めた資格や検定のこと。公的に認められた資格のため転職時に有利になることが多い。
  • 民間資格:民間団体・企業・学校などが定めた基準で認定する資格のこと。法律的な規制はない。

自分の取得したい資格がどの資格に該当するのかを知っておくことは非常に重要です。

取得の難易度や試験(講習)の回数は資格によって異なります。また、所属する会社の資格手当なども変わってくるため、闇雲に取得するのではなく取捨選択をしていく必要があるでしょう。

職種別に必要な資格は異なる

物流業界は職種が複数ありますが、さらに現場系と管理系に分けることができます。当然、資格にも現場での作業に必要となる資格と、管理業務に必要な資格があり、目的やスキルはまったく異なります。

最優先で取得するべきは、自分が担当している業務に必要な資格です。転職の場合は、これから自分が担当したい業務に必要な資格を理解しましょう。不要な資格はありませんが、持っていても活用できない資格はあります。

職種別にどんな資格があるのか、自分に受験できる条件が該当するのかなどをきちんと知っておくことがポイントです。

会社の資格取得制度は積極的に利用しよう

物流業界では、従業員のスキルアップのために設けた資格取得制度がある企業が多いことも特徴です。

  • 資格取得のために必要な費用を負担してくれる
  • 資格取得のために必要な講習を受ける日を確保してくれる
  • 資格取得に必要な費用を一時的に立て替えてくれる

など、規程は企業によって異なりますが、働きながら資格を取得するための支援策といえます。中には、資格取得制度を利用したら〇年は勤務しなければならないというような条件付きのケースもありますが、それでも資格手当が付いたり転職時に有利になったりとメリットは多いです。自分の勤務する会社に資格取得制度があれば、積極的に利用しましょう。

物流業界で取得したいおすすめの資格10選

物流業界には多くの職種があり、事業領域などによっても必要な資格が異なります。自分の目指す業種にはどのような資格があると良いのかを見極めなければなりません。

最後に、物流業界で取得をおすすめしたい10種類の資格を紹介します。

フォークリフト運転技能者

荷物の積み降ろしで馴染みのあるフォークリフトは、運転免許では操縦することができません。

資格の種類国家資格
条件18歳以上
取得方法・各事業所で実施するフォークリフト運転特別教育の受講
・各都道府県の労働局長に登録を受けた教習所で実施するフォークリフト運転技能講習の受講

フォークリフトを操縦するには、最大積載荷重が1tを超える場合は都道府県登録教習機関での「フォークリフト運転技能講習」、最大積載荷重が1t未満の場合は都道府県登録教習機関での「フォークリフト運転特別教育」を受講・修了する必要があります。

危険物取扱者

化学物質・ガソリン・灯油などの危険物を一定数量以上取り扱う際に必要となる資格です。化学工場・ガソリンスタンドなどの施設だけではなく、タンクローリーなどで輸送を行う際にも必要となります。

資格の種類国家資格
受験資格 (甲種)・乙種危険物取扱者免状を有する者 ・大学などで化学に関する学科などを修めて卒業した者 ・大学などで15単位以上化学に関する授業科目を修得して卒業した者 ・化学に関する学科または課程の修士・博士の学位を有する者
取得方法・危険物取扱者試験に合格する ・定められた期間ごとに危険物取扱者保安講習を受ける必要あり

危険物取扱者には次の3種類があります。

  • 甲種
  • 乙種
  • 丙種

運送業のトラック運転手としてタンクローリーなどを運転するには、乙種4類の取得が適していますが、取り扱う危険物の種類によって必要な種類が変わるので注意しましょう。

自動車免許

自動車免許は、物流業界には必須の資格といえます。運送業に従事する場合は、普通免許だけではなく、準中型以上の免許を持っている方が有利です。

免許の種類条件・運転できる車両取得方法
準中型自動車免許・18歳以上
・車両総重量3.5t以上7.5t未満
・最大積載量2t以上4.5t未満
・公安委員会指定の自動車教習所へ入校(技能教習41時限・学科教習27時限)
・卒業後、試験場で適性検査・学科試験を受験
中型自動車免許・20歳以上
・普通免許等保有2年以上
・車両総重量7.5t以上11t未満
・最大積載量4.5t以上6.5t未満
・指定自動車教習所へ通って技能卒業検定に合格する
・運転免許試験場で技能試験を直接受験する
大型自動車免許・21歳以上
・普通免許等保有3年以上
・車両総重量11t以上
・最大積載量6.5t以上
・指定自動車教習所へ通って技能卒業検定に合格する
・運転免許試験場で技能試験を直接受験する
けん引免許・満21歳以上
・普通運転免許の経験3年以上
・片眼で0.5以上、両眼で0.8以上の視力があること(眼鏡・コンタクト可)
・深視力検査3回の平均誤差が20mm以内であること
・自動車教習所へ入校⇒卒業
・運転免許センターで適性検査(学科・実技免除)

運転免許の取得条件は、法律の改正によって変わることがあります。情報収集をしっかりと行い、自分が取得できる免許に挑戦することで、転職も有利に進めることができるでしょう。

倉庫管理主任者

倉庫管理主任者とは、倉庫業者には選任が義務付けられていて、倉庫の火災防止・管理業務に関する資格です。

資格の種類民間資格
条件特になし
取得方法講習の受講で取得が可能

倉庫作業員の労務関連に携わる人にも必要な資格です。難易度は高くないので、倉庫業に転職を希望する場合は、取得しておくことをおすすめします。

運行管理者

運行管理者とはトラックなどの営業用自動車が安全に運行するための運行管理を行うための資格で、国家資格として取得できます。運行管理者の資格を取得するには2つの方法があり、どちらかを選択することが可能です。

資格の種類国家資格
条件・取得方法【国家試験に合格する】
・1年以上の実務経験を積んでいること
・実務経験と同等の講習を修了していること
・「貨物」と「旅客」の2種類の試験がある
【一定の条件を満たす】
・5年以上の実務経験があること
・基礎講習や一般講習を5回以上受けていること
・5回以上の講習のうち少なくとも1回は基礎講習を受講していること

運行管理者の資格を取得すれば、現場のドライバーとしてではなく管理者として勤務することができます。

包装管理士

包装管理士は、包装に関する知識や技術のスペシャリストが有することのできる資格です。物流業界では包装や梱包の需要は高く、取得することで転職を有利に進めることができるようになります。

資格の種類民間資格
条件・22歳以上かつ高校卒以上の基礎学力を持っていること
・日本包装技術協会(JPI)の会員になること
・講座・研修の受講
・4年以上の実務経験があること
取得方法・統括科目・材料科目・専門科目の3科目を受験する
・試験は2泊3日の合宿研修

ECサイトやフリマサイトの需要増により、包装管理士の仕事は物流業界に欠かせません。特に倉庫業でその有用性が認められています。

ロジスティクスオペレーション 2級・3級

ロジスティクスオペレーションは、受験資格は設けられていません。自分自身のスキルや知識に応じて好きなレベルから受験することが可能です。

資格の種類公的資格
条件・受験資格はなく誰でも受験することができるが実務経験が求められる
・2級:実務経験5年程度
・3級:実務経験3年程度
取得方法中央職業能力開発協会(JAVADA)の行う筆記試験に合格すること

ロジスティクスオペレーションの受験者数は毎年増加していて、レベルアップを図りたいという人が挑戦している資格です。企業によっては試験結果を従業員の昇進・昇格要件とすることと定めているケースもあります。

ロジスティクス管理 (2・3級)

ロジスティクス管理(2・3級)は、物流管理分野における唯一の公的資格です。

資格の種類公的資格
条件・受験資格はなく誰でも受験することができるが実務経験が求められる
・2級:実務経験5年程度
・3級:実務経験3年程度
取得方法中央職業能力開発協会(JAVADA)の行う筆記試験に合格すること

ロジスティクス管理は、物流の企画・管理などの業務に必要な知識があるということを証明するものです。荷役(にやく)・保管・流通加工・輸送や配送の管理業務を担っている人向けの資格になります。

物流技術管理士

物流技術管理士とは、物資の物流をスムーズに進めるための知識が身に付けられる資格で、講座を受講することで取得できる資格です。

資格の種類民間資格
条件・物流に関する基本的な用語を理解していること
・物流実務経験2年程度が一般的に必要
・「物流技術管理士補」の有資格者
取得方法物流技術管理士資格認定講座を受講し試験に合格する

試験は筆記試験・論文・面接で構成されています。費用は50万円ほどかかりますが、物流業界では非常に重宝される資格です。

通関士

通関士は貨物の輸出入をおこなう企業などから依頼を受けて、代理人として税関に対して輸出入の申告手続きをする専門家です。通関業者はもちろん、物流業界でも知識を活かして働くことができます。

資格の種類国家資格
条件受験資格はなく誰でも受験することができる
取得方法・国家資格である通関士試験に合格する
・試験は年1回

通関士は非常に専門性の高い資格でありながら、受験資格がないため誰でも挑戦することができます。貿易に興味がある人やスペシャリストとして働きたい人にはおすすめの資格です。

まとめ

物流業界は人手不足という大きな課題を抱えつつも、エッセンシャルワーカーとしての重要な役割を担うやりがいのある業界です。物流業界でキャリアアップを図るときも、これから物流業界で活躍したいという転職時も、資格を取得しておくことは非常に有益といえます。

自分の担当分野の資格はもちろん、関連する資格にもどんどんチャレンジし、知識とスキルを積み上げていくことが重要なポイントです。

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