目次
運送会社面接の面接に落ちる人の特徴
運送会社の面接に落ちる人には共通した特徴があります。どんなことに注意しなければならないのか、該当する人はすぐに改めるようにしてください。
ビジネスマナーができていない
基本的なビジネスマナーができていない人は、運送会社の面接でも敬遠されます。
- 言葉遣い
- 履歴書・職務経歴書の書き方
- 面接時の所作
- 服装
運送会社は一般企業よりもフランクなイメージを持つ方もいますが、面接の基準は他の一般企業と何も変わりません。面接だけではなく、一般的にビジネスマナーといわれる社会人としての常識がない人は、面接で落とされてしまいます。
時間にルーズ
時間にルーズな人は面接を通過することはできません。
面接に遅刻するなどもってのほか、万が一公共交通機関の遅れなどが発生した場合は、必ず連絡を入れることがマナーです。
運送業界は時間を守ることがとても重要で、運送会社で働く上では時間にルーズな人は務まりません。面接の段階で時間にルーズな人は、採用担当者としては避けたい人材と判断されるでしょう。
企業(業界)研究が足りない
面接で質問をされたことに対し、具体的な意見が言えないのはNGです。なぜなら、運送会社の面接では企業研究をしっかりと行っていれば答えられる質問しかされないからです。
面接までに履歴書を書くケースがほとんどですが、志望動機などは企業研究を行っていないと書けません。自分の希望する会社の詳細も知らずに面接へ行くのは、非常に失礼だと心得ておきましょう。
運送会社の面接に必要な準備
運送会社の面接へ行くまでの間には、事前に準備をしておかなくてはなりません。特に、初めての転職という方や、以前の就活からだいぶ時間が空いているという方は、前もって準備をしておくことが重要です。
服装
運送会社の面接は基本的にスーツです。スーツは就活生が着るリクルートスーツをイメージしてください。
たとえば、次のようなものを着用しましょう。
- ブラック・ネイビー・チャコールグレーなど華美にならない色
- ストライプ・チェックなどの柄がない無地の生地
面接時に着用するスーツはシングルが基本です。ダブルのタイプは避けてください。
注意したいのは、現在の自分の体型に合っているかということです。何年も前に購入したスーツで、ブカブカだったりパツパツだったりするのはNGです。あまりにも体型が変わってしまった場合は、新しく購入することをおすすめします。
男性の場合
シャツ | ・白もしくは薄い青系 ・ボタンダウンはNG |
ネクタイ | ・細いストライプやチェック ・柄色は寒色系がベスト |
髪型 | ・短髪・清潔感を重視 |
バッグ | ・A4の書類が入るサイズ ・自立する物がベスト |
スーツ | ・シングルタイプを着用 ・ダブルはNG |
靴下 | ・黒もしくはグレーの無地 ・スニーカータイプはNG |
靴 | ・黒やこげ茶の革靴 ・紐の有無は特に問わない |
女性の場合
インナー | ・胸元が開きすぎていないデザイン ・柄モノやフリルはNG |
メイク | ・華美な色を使用しないベーシックメイク ・ノーメイクはNG |
髪型 | ・肩以上の長さの場合は一つにまとめる ・顔が隠れないスタイルがベスト |
バッグ | ・A4の書類が入るサイズ ・自立する物がベスト |
スーツ | ・セットアップ(上下揃ったもの)がベスト ・色は黒やグレーがおすすめ |
ネイル | ・ない方が良い ・どうしてもという場合はベージュ系など |
パンプス | ・ローヒールタイプ(3cm~5cm) ・ブーツはNG |
アクセサリー | ・結婚指輪以外は着けない方がベスト ・ピアスはできれば外す |
持ち物
持ち物は、その日になって慌てないようあらかじめチェックをしておきましょう。季節や天候によって臨機応変な対応を求められることがあります。
また、女性の場合は予備のストッキングなども準備しておくとBESTです。服装も含めて、「壊れている」「破れている」「汚れている」「使えない」ということがないように必ず確認をしてください。
履歴書・職務経歴書
履歴書・職務経歴書を面接時に提出する場合は、必ず前日までの準備が必要です。特に多いのが「スーツを着ているときに写真を撮ろう」「当日行く前に撮ろう」と写真を準備していないケースです。
当日は何があるかわかりませんし、万が一写真が撮れなかった場合は取り返しのつかないことになります。必ず前日までに書き上げ、写真も貼付して準備を整えておいてください。
運送会社の面接で必ず聞かれる質問と回答例
「なぜうちの会社を選んだのですか?」
筆者は元トラックドライバーです。筆者が最後に勤務した運送会社の人事担当者の方(Kさん)に話を伺い、面接時に必ず聞く質問とその質問に対してどう答えて欲しいのかインタビューしてみました。応募先の状況によって多少の差異はありますが、一つの指標として参考にしてください。
人事担当者Kさん「たくさんある運送会社の中からなぜうちの会社を選んだのかは必ず聞きます。この質問をすることで、どの程度運送業界や会社のことを理解しているのかがわかるからです。
きちんと企業研究をしていないと、非常に曖昧な回答になるので、自分の応募する会社のことや未経験者の場合は運送業界のことを知っておいて欲しいと思います。
- 行っている事業や取り組みについて
- 事業内容から自分の希望部署(業務)を見つける
- 競合他社との比較
などを具体的に述べてくれると非常に好印象です。」
「運転歴はどのくらいですか?」
人事担当者Kさん「運転歴や事故歴は運送会社の社員には欠かせない質問です。
今現在運送業界では、運転経歴証明書の提出が必須になっていますので、だいたいのことはわかります。
- プライベートも含めた運転歴
- 運送業界経験者は1日当たりの走行距離など
- 事故歴がある人は時期や原因
運送会社には事故惹起運転者(じこじゃっきうんてんしゃ)といって、死亡・重症事故などを起こした人に対しては、会社として特別な指導や適正診断を実施することが義務づけられています。変に隠し立てせずに正直に答えてもらうことが肝心です。」
「いつから働くことができますか?」
人事担当者Kさん「転職希望の方には必ず聞きます。こちらの希望する時期と入社できる時期が合致するかどうかを確認したいからです。
在職中の人の場合は、転職の意志を既に伝えているのかどうか、引き継ぎなどの関係で退社時期がずれることがないかを聞きます。
- 現職の状況
- 現在無職の場合は「すぐに働ける」でOK
- 〇月末で退職予定など
何か特別な事情があって時期が特定できない場合は、その事情によって判断しますので、具体的な理由を教えて欲しいと思います。」
「自分はどんな性格だと思いますか?」
人事担当者Kさん「運送会社、特にトラックドライバーの仕事は適性がハッキリとしていますので、向いていないと判断した人はできる限りお断りしています。なぜなら、お互いに嫌な思いをしたり、入社してもすぐに転職されてしまったりする可能性があるからです。
私の中ではいくつかのNGワードがあって、そのNGワードが出たときには、詳しいエピソードなどを聞くことがあります。
- 短気(怒りっぽい)
- 熱しやすく冷めやすい(飽きっぽい)
- 集団行動が好き(群れたがる)
短気は、本当に運送業界では怖いんです。イライラしやすい人、いつも不満気な人は顔を見るとなんとなくわかりますよ。
運送会社の面接でアピールするのであれば、
- 粘り強い
- 一人の時間が好き
- 慎重・注意深い
などが好印象の回答です。」
「運送業に就こうと思ったきっかけはどんなことですか?」
人事担当者Kさん「どんな業界でも一緒かもしれませんが、未経験者の場合は、何で運送業界で働こうと思ったのかということを聞きます。知見がない分、入社後にギャップが生まれてしまうことが多いからです。
マニュアルに書いてあるみたいな、形式ばった答えではなくて、自分の言葉で具体的な理由を述べて欲しいと思います。
- 運転が好き
- 運送業に接する機会があった
- ドライバーとして活躍できると思った
などが多いですが、具体的なエピソードを加えてもらえると信ぴょう性が増します。」
運送業の面接で採用担当者が見ているポイントはどんなこと?
採用担当者は面接官として多くの求職者と相対しています。どんな人材が欲しいのか、どんな人材に好印象を持つのかは、ある程度の基準があるそうです。どんなポイントを見ているのか、前出のKさんに引き続きお話を聞いてみました。
長く真面目に働いてくれそうな人か
人事担当者Kさん「最初に長く働けるかどうかという点を見ます。これは年齢ではなく、家族構成や本人の経歴・状況などが基本です。
あまりにも短期間で転職を繰り返しているようであれば、少し警戒してしまいますし、自宅が遠方の場合などは通勤時間の懸念が生まれます。
家族構成も非常に重要です。介護をしていたり、小さな子どもがいたりする人などは、職種を一緒に検討しますので、こちらからの提案をのんでくれるのであれば、採用する可能性が高まります。
何度も採用活動をするのは大変だし、早期退職者は抑えたいのが本音です。真面目に長く働いてくれそうな人には、好印象を持つといえますね。」
運送業(ドライバー)に向いている人か
人事担当者Kさん「運送業・ドライバーに向いているかどうかを話しながらチェックします。
ドライバーは適性がハッキリしている仕事だから、向いていないと思う人は採用しません。普段あまり運転をしていない人・事故歴や違反歴が多い人・運転に自信がないという人は理由を聞きます。
運転が嫌いな人や苦手な人は、いくら働きたいからといっても長続きしない。ストレスフルになるのは目に見えてるし、やる気はあっても現実は厳しいっていうパターンを今までいくつも見てきています。
長年採用を担当していると、性格的なことも話し方や所作でわかるようになってくるので、短気そうな人・キレやすそうな人は目でわかります。そういう人は、どんなに魅力的な経歴を持っていても採用はできないですね。」
履歴書・職務経歴書と齟齬はないか
人事担当者Kさん「履歴書や職務経歴書に書いてあることと、面接で話していることに齟齬がないかは確認しています。履歴書や職務経歴書はいくらでも脚色できるし、変な言い方ですが嘘が書けますよね。
ひどい場合は、履歴書の職歴と職務経歴書が合っていないことがあります。そうなると話の信ぴょう性も低くなってくるし、信用できない人と感じてしまうものです。
事実を書いていれば齟齬はないはずですから、事実をきちんと書かなければなりません。」
運送業の面接で絶対やってはいけないNG事項とは?
運送業の面接には、絶対にやってはいけないNG事項があります。3つのポイントは面接には非常に重要なものですので、ぜひ心に留めておいてください。
時間に遅れる
面接時間に遅れるのは言語道断です。必ず決められた時間の10分前には現地に到着しているようにしましょう。
万が一、何らかの事情で遅れそうな場合は、必ず電話連絡をすること。あらかじめどのくらいの時間がかかるのか、別の交通手段がないかなどを調べておくことはとても重要です。
何も連絡せずに時間に遅れるのは言語道断ですので、心得ておいてください。
最低限のビジネスマナーを守らない
最低限のビジネスマナーを守らないのは、社会人として失格です。服装や言葉遣いなどには十分に気を付けてください。
また、前出のKさんによれば、意外と多いのが挨拶ができない人だそうです。
- 首だけを曲げる
- 声が小さい
- こんにちは→こんちは・ありがとうございます→うっすのように略す
という人もいるとか。運送業に限ったことではなく、社会人として最低限のビジネスマナーは身に付けておかなければなりません。
企業研究・情報収集をしない
面接に際して、企業研究や情報収集をしないのは「本気で勤務する気がない」と思われてしまいます。特に、未経験者の場合は応募する会社だけではなく、運送業界についての情報収集も必要です。
近年では、インターネットでかなり詳しいことまで調べることができますし、ハローワークを利用している場合は、職員から話を聞くことも可能です。自分の応募した媒体だけではなく、他の媒体の求人を見てみることもおすすめです。
違った職種を募集していたり、自分の見た情報と異なることが書かれていたりすることもあります。とにかく徹底的に企業研究と情報収集を行うつもりで、面接に臨んでください。
まとめ
運送会社の面接は、短時間で適性を判断されます。百戦錬磨の面接官にごまかしは効きません。
多少面倒に感じることもあるかもしれませんが、事前の準備を怠らず、万全の態勢で臨めるように心がけてください。
運送業界の面接は、他の業界の面接と変わりません。社会人としてのマナーや常識が必要になります。 転職経験の少ない人や、ビジネスマナーに自信のない人は、ぜひ当サイト「ドライバーコネクト」にご相談ください。業界に精通した専任のスタッフが、手厚いサポートで転職の成功をフォローいたします。