【2022】トラックドライバーへの転職は実際どう?Q&A形式で素朴な疑問を解決

トラックドライバーは、生活の基盤となる物流を支える大切な仕事です。しかし、トラックドライバーにはネガティブなイメージが先行してしまい、実際の労働環境を知らずに転職をためらってしまう方も少なくありません。

そこで今回は、転職時に知りたいと思うトラックドライバーの実態を、元トラックドライバーの筆者が経験した内容を基に、Q&A形式で解説します。トラックドライバーへの転職を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

応募条件

トラックドライバーにはさまざまな業界や職種があります。トラックのドライバーとしての応募条件は、企業ごとに異なりますが、よく求人票で見かける応募条件について、3つのポイントから見ていきましょう。

未経験でも応募は可能?

可能です。トラックドライバー・物流業界は未経験可とされている企業が多く、運行に必要な免許があれば、応募することができます。

ただし、注意したいのは2017年に施行された運転免許の改正です。改正前の免許区分では、普通免許で運転できる自動車は車両総重量5t未満・最大積載量3t未満でしたが、改正後は車両総重量3.5t未満・最大積載量2t未満に変わりました。

2017年3月以降に免許を取得した人は、準中型免許を取得しなければいけないケースが多いです。未経験であることは問題ありませんが、必要とされる運転免許を所持しているかどうか確認する必要があります。

年齢不問って本当?

本当です。トラックドライバーに年齢制限はありません。求人票に年齢不問と記載されていれば、50代・60代の方でも転職することは可能です。

これは、トラック業界の深刻な人材不足が原因といわれています。特に、トラックドライバーとしてのスキルや経験がある場合は、年齢制限はないことがほとんどです。

正社員として定年を迎えた後も委託として働けたり、そもそも定年を設けていない運送会社もあったりします。異業種からの転職でも、年齢制限を設けている会社は少ないといえるでしょう。

必要な資格はある?

あります。トラックドライバーへ転職するには、必ず運転免許が必要です。特に、中型免許・大型免許は持っていると仕事の幅が広がります。

準中型自動車免許・18歳以上
・車両総重量3.5t以上7.5t未満
・最大積載量2t以上4.5t未満
中型自動車免許・20歳以上
・普通免許等保有2年以上
・車両総重量7.5t以上11t未満
・最大積載量4.5t以上6.5t未満
大型自動車免許・21歳以上
・普通免許等保有3年以上
・車両総重量11t以上
・最大積載量6.5t以上

前項でも説明したように、2017年3月12日以降に普通免許を取得した方が運転できる車両は、車両総重量3.5t未満及び最大積載量2t未満の自動車に限られるため注意が必要です。

その他にも、二種免許やけん引免許を持っていれば、さらに選択肢が増えるといえるでしょう。

労働環境

トラックドライバーには、過酷な労働環境というマイナスイメージがあります。

確かに、以前は休みがない・長時間の労働・安い賃金という実態がありました。しかし、働き方改革が推進され、トラックドライバーの労働環境も改善してきています。

ここでは、労働環境に関するQ&Aを紹介していきましょう。

お給料はどのくらい?

トラックドライバーの給料は、運転するトラックの種類で異なります。

職種(一般)2019年平均賃金(円)うち、固定給(円)うち、変動給(円)
男性運転者平均335,700178,600157,100
男性・けん引運転者383,500203,100180,400
男性・大型運転者356,000177,900178,100
男性・中型運転者282,800155,300127,500
男性・準中型運転者284,900178,000106,900
男性・普通運転者282,000196,00086,000
女性運転者平均274,400160,300114,100
女性・けん引運転者348,300203,500144,800
女性・大型運転者320,200163,800156,400
女性・中型運転者247,700137,800109,900
女性・準中型運転者291,200164,600126,600
女性・普通運転者216,200176,50039,700

参考:「2019年度版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態」について | 全日本トラック協会

2019年に全日本トラック協会が行った調査では、他の仕事に比べて変動給(手当・歩合など)の割合が大きいことがわかりました。

基本的には、けん引や大型などの資格が必要な職種は、給料が高めです。荷主や走行距離、トラックの大きさなどによって給料は異なるので、上記の平均値を参考に、応募要項で必ず確認しましょう。

福利厚生は充実している?

会社によります。他の業界と比べて運送会社の福利厚生が充実している点は、寮や社宅の制度です。

筆者の勤務していた運送会社では、独身寮・家族寮(社宅)があり、独身寮は月2,000円、3DKの家族寮は月10,000円で住むことができました。転勤もありましたが、転居に関わる費用はすべて会社持ち、新入社員で転居が必要な場合も、転居費用はすべて会社が負担していました。

現在、法定福利厚生については、ほとんどの会社が実施していますし、通勤手当・健康診断の実施・住宅手当など法定外福利厚生の制度を設けている会社もあります。

福利厚生の充実している会社は、大手の運送会社です。福利厚生の充実を求めるのであれば、大手の運送会社を選ぶことをおすすめします。

残業時間や休日出勤はある?

職種によります。長距離のドライバーの場合は、道路や天候事情によって、残業時間が増えてしまう傾向がありますし、ルート配送の場合は、時間通りに帰れることが多い傾向があります。

国土交通省が行った『トラック運送業の現状等について』によると、以下のような運送業全体の実態がわかってきました。

  • トラックドライバーは、全産業と比較して低賃金・長時間労働
  • トラックドライバーの年間労働時間は、全産業平均と比較して、大型トラック運転者で約1.22倍、中小型トラック運転者で約1.16倍

特に、荷待ちのあるドライバーについては、労働時間が平均よりも長くなります。

国は取引環境の改善及び長時間労働の抑制に取り組むため、厚生労働省・国土交通省・荷主・事業者などにより「トラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会」を全都道府県に設置しました。発展途上ではありますが、今後は業界全体で働き方改革を推進していく方向へ舵を切っている状況です。

働き方

トラックドライバーにはさまざまな職種があるため、働き方も選択肢が多いです。どんな働き方を選ぶのか、それを知るためには勤務する会社の選び方やスキルアップの有無が重要なポイントになります。

どんな会社を選べば良い?

運送会社の中には、未だにブラック企業と呼ばれるような会社が実在します。入社後に「こんなはずではなかった」と後悔しないよう、求人票や面接時に確認したいポイントを伝授しましょう。

①福利厚生が充実している福利厚生は社員のための制度。充実した福利厚生があるということは、社員のことをきちんと考えている会社ということ。
②トラックがきれい整備をきちんと行っている会社は、ボロボロのトラックには乗せない。また利益のきちんと出ている会社は、トラックの入替を行うから。
③平均的な給与設定がされているあまりにも給料の高い設定の会社は、激務である可能性が高い。反対に給料の安すぎる会社は利益がでていないため、平均的な給与を支払えないから。
④従業員の車がきれいトラックが出払った後の駐車場は要チェック。給料が安く激務の会社の従業員は、車に手をかけることができないから。
⑤雇用契約書があるブラック企業の場合、非常に簡単に入社できる傾向があり、雇用契約書などを要しないことが多い。きちんと定められた手続きを行う会社が望ましい。
⑥自分と同世代の社員が多い同世代ということは生活環境が似ていることが多い。あまりにもかけ離れた年代の人しかいない場合は、仕事内容をチェックする必要がある。
⑦資格取得支援制度がある中型・大型・けん引などの免許や資格を取得するための制度が設けられている会社は、免許費用の負担や休暇の付与などを行ってくれる。

以上の7項目は、筆者がトラックドライバーとして勤務していた同僚たちから教えてもらった『運転手あるある』です。

確かに、この7項目に当てはまらない会社は、社員が長続きしないため、常に求人を出しているような会社が多かったですし、知らないうちに倒産していたというケースもありました。

細かいことかもしれませんが、特に異業種からトラックドライバーへの転職を考えている方は、チェックすることが大切です。

スキルアップはできる?

入社後に運送業に活かせる資格を取得することで、スキルアップは確実にできます。

【二種免許・けん引免許の取得】

条件満21歳以上普通運転免許の経験3年以上片眼で0.5以上、両眼で0.8以上の視力があること(眼鏡・コンタクト可)深視力検査3回の平均誤差が20mm以内であること
取得方法自動車教習所へ入校⇒卒業 運転免許センターで適性検査(学科・実技免除)
運転できる車両トレーラー路線バス30人以上乗れる観光用バス

【運行管理者の資格取得】

1. 国家試験に合格する1年以上の実務経験を積んでいること実務経験と同等の講習を修了していること「貨物」と「旅客」の2種類の試験がある
2. 一定の条件を満たす5年以上の実務経験があること基礎講習や一般講習を5回以上受けていること5回以上の講習のうち少なくとも1回は基礎講習を受講していること

準中型→中型→大型と運転免許を取得する方法も良いですが、さらに二種免許やけん引、運行管理者などを取得することで、仕事の幅は大きく広がります。転職をする際にも有利な条件で転職できることが多いため、スキルアップを行うことは決して無駄にはなりません。

給料をアップさせる方法はある?

あります。前項で述べた資格取得は、給料アップのポイントです。

また、大手の運送会社に転職(就職)をすることも給料を上げる秘訣といっても良いでしょう。大手企業には中小企業にはないメリットがあります。

  • 経営の安定性
  • 確保されている従業員数
  • 福利厚生制度の充実度
  • 労働時間管理の徹底

基本給も高めに設定されているため、賞与などを合わせると年収ベースで大きくアップすることになります。同じ会社で資格取得による給料UP、大手の運送会社への転職(就職)、どちらもキャリアアップとともに給料UPを実現する方法です。

仕事内容

実際にトラックドライバーとして働いたらどんな仕事内容なのか、異業種からの転職を検討している方にとっては、とても気になる問題でしょう。トラックドライバー初心者の方が抱える2つの疑問をピックアップしてご紹介します。

トラックドライバーの仕事内容は?

トラックドライバーの仕事内容は多岐にわたります。トラックの大きさ・種類や所属する企業によって、担当する業務が異なるためです。

トラックの大きさ・小型(積載量2t以下)
・中型(積載量4tクラス)
・大型(積載量10tクラス)
トラックの種類・平ボディ
・バンボディ
・保冷車
・冷凍冷蔵車
・ウイングボディ
・ダンプ車トレーラー など
トラックを使用した業務・荷物の輸送・配送
・宅配引っ越し など
所属する企業・運送会社
・メーカー
・宅配会社
・引っ越し会社 など
担当する業務内容・長距離輸送
・エリア配送
・ルート配送
・集荷荷積み
・荷降ろし など

トラックドライバーは、所属する企業によって職種が異なります。1件1件を回る宅配、店舗への配送を行うセンター便、さまざまな荷物を運ぶ引っ越しなど、扱う荷物や走行する距離によっても担当する業務内容が異なります。

仕事はキツイって本当?

トラックドライバーの仕事は、楽ではありませんし、向き・不向きのハッキリとした仕事です。特に、運転が苦手・嫌いという人にはキツイと感じる場面が多くなりがちといえます。

  • 運ぶ荷物の種類
  • 走る距離
  • 運行時間
  • シフト

などによって、仕事内容の過酷度は変わりますし、年齢や経験なども関係する要因です。

体力に自信のある方や、身体を動かすことが好きな方にとっては、あまりキツイと感じないかもしれませんが、デスクワーク中心だった方や年齢が高めの方はキツイと感じてしまう可能性があります。

面接の際に、自分と同じ年代の人がどのくらい働いているか、異業種からの転職者はどのくらいいるかなどを尋ねてみると良いでしょう。

まとめ

トラックドライバーは、年齢や経験を問わず、転職ができる職種の一つです。ただし、業界をよく知らない方は、入念な情報収集をし、実態を知ることが大切なポイントになります。

以前と比べると待遇や労働環境の改善が行われていますが、未だにブラック企業と呼ばれる運送会社があることも事実です。チェックしなければならないポイントを確認し、後悔のない転職ができるようにしましょう。

トラックドライバーの仕事は、選択肢がたくさんあります。より良い転職につなげるために、ぜひ当サイト「ドライバーコネクト」にご相談ください。きっと自分に合ったトラックドライバーの仕事が見つかるはずです。